異なる生態系に住む人たちとは決別せよ!

さて、自らの人生と世の中をもっとよくしていくためには、人と人が交わる生態系を考える必要があります。

生態系を英訳すると、Ecosystems(エコシステム)、独(ドイツ語)訳では、Biotope(ビオトープ、バイオトープ)とも言います。

後者のBiotope(ビオトープ、バイオトープ)とは、庭園や、水辺などの生態系を構成する最小単位のこと指します。

この記事での生態系(エコシステム、ビオトープ)とは、自然界のことではありません。

ここでは、世の中、社会全体をつかさどる構成要素の最小単位の集合体を“生態系”になぞらえて、説明していきます。

具体的には、企業や組織に所属する上司、同僚、取引先などのビジネス上でのコミュニケーションについてです。

一方、プライベートでの人間関係、つまり家族(親、兄弟、配偶者、子供)、知人、友人などはここでは言及しておりません。

あくまで、ビジネス上の話となります。


人間関係における生態系とは?

今の時代に限らず、どの時代でも人間社会の生態系があります。

とくにここ20年の日本社会、世界の変化を観測してみると、社会、人間関係の枠組みの中での生態系に大きな変化が生じています。


情報流通の仕組みの急激な変化による2つの要素

具体的には、インターネットによる情報流通の加速によるコミュニケーションインフラの変化などが挙げられます。

 

この変化を端的に表現すると、2つの要素に分解して考えてみる必要があります。

 

【1】情報発信は、一方通行型から双方向型、そしてバイラル型へ

 

ひとつめは、情報の流れそのものが、一方通行型から双方向型→バイラル(拡散)型になったことです。


【2】情報収集の方法は、インデックス型から、検索型へ

そして2つ目は、インデックス(目次)型から、検索型に変わったことです。

 

ここでは、前者について考えてみたいと思います。


情報流通の進化により世の中が変わったことの意味

これが何を意味するかを説明したいと思います。

つまり、情報がインターネットを介すことにより、大きく変わったものがあります。

 

それは、情報発信の主体です。

 

以前、発信側は企業主体であったことに対し、現在はいち個人でも情報発信の主導権を持つことが可能な世の中が訪れたということです。

 

さて、このいち個人でも情報発信が可能な世の中とは、どういうことでしょうか?

 

それは、ある個人の考えが、”インターネット上での拡散されること”がキーワードです。

ここでの拡散とは、口コミ、フィードバックなどのことを指します。

 

拡散することを「バズる」とかの言い方や発言に社会的影響力のある人を「インフルエンサー」などと呼んだりもします。


これを意図的に行う行為においては、マーケティング用語では”バイラルマーケティング”と言います。


さて、この意味ですが、発信者側と受信者側とのインタラクティブなコミュニケーションが可能になったということです。

今の情報流通の潮流として、発信者側は伝わった相手の意見、フィードバックがすぐに受けられるのです。

 

つまり、これは双方向での意見交換が容易に行える世界です。



ですから、良いものも悪いものも口コミやレビューで簡単に拡散します。

 

ブログやSNS(ソーシャルメデイア)型メディアのここ数十年での急速な普及は周知の通りですね。


異なる生態系に住む人同士のコミュニケーションは困難

ここで私たちが考えなければいけないことがあります。

それは、この双方型の情報流通の仕組みが世の中を変えてしまっていることに気づいていて、行動している人とそうではない人で、見えている世界(生態系)がまったく異なっているという現実です。

 

もう少しわかりやすく説明します。

つまり、旧来型の新聞(紙)やテレビのニュースのみでしか情報をとっていない人と、ブログやSNS連動型メディアに日々触れている人とで明らかな情報格差が起こっているということです。

 

これは、「SNSをぜひやりましょう!」いう意味ではありません。

 

情報流通の変化により、以前に比べ、私たちの日常生活(主にビジネス)における情報リテラシーに大きな格差が生まれていると言いたいのです。


旧来型メディアの情報は、記事を執筆している記者と編集者の意図が入り、恣意的になり、情報はが薄まるだけでなく、歪んだものかつ画一的なものなります。

 

それがダメだというわけではなく、それだけでは不十分であるといった意味です。

 

これに対しブログやSNSなどのコメント機能を実装したニュースメディアは、記者の主張に対し、不特定多数の読者側の意見が投稿され、ディスカッションのようなものが起こります。

 

情報流通の民主化の意味とは?

これを、私は情報流通の世界が民主化したと考えています。

 

この意味ですが、ひとつの情報に対し、その情報に対する信憑性は置いておいて、多くの人の考えや意見がシンクロし、物事を多面的に捉えることが可能な世界になったということです。

 

その人の意見が正しいとか違うとかの是非を論じる以前に、ひとつの事象を様々な立場から自由に発言することの方が重要であると私は考えます。

 

つまり、答えはひとつではない場合の方が多いのです。

 

ただし、これは、まったく別のベクトルのことを自由気ままかつ、好き勝手に発信するといった意味ではありません。

あるテーマ、目的・ゴールに対し、異なる立場(会社の場合であれば、複数の部署、上司、部下など)、価値観、見る視点、角度を変えて様々な意見を取り交わすことを指しています。

 

ここが非常に重要となります。

参考ニュースメデイア
NewsPicks | 経済を、もっとおもしろく。

 

相手の意見をほとんど聞かない人

ですが、相手の意見を聞かず、自分の立場に依存し、自分の思い込みだけで物事を進めようとする人も多く存在します。

その人の発言、行為がきちんと思慮に満ちたものである場合はいいのですが、”そうではないこと”も多く、ここでは”そうではない人”の事例を情報格差社会と照らし合わせて、ここから解説します。

 


情報格差社会の本質とは?

 

この情報流通の民主化の流れの中の生態系に住む人たちと、旧来型のメディアしか触れていない生態系に住む人とで、明らかに大きな格差が生まれているのです。

 

実際にどういうことが起こっているのでしょうか?


つまり、情報が足りない人、その情報の背景や文脈を読み取り、さらには編集する力のない人は、まず「相手の会話の内容がまったくわからない、言っていること、キーワードの意味すら理解できない」といったことが起こります。


これでは、今から150年前の明治維新後に、時代の変化に気が付かずに、ちょんまげをまだつけている人と何ら変わりません。

 

もちろん、インターネットやSNSなどのインタラクティブ(双方向性)型のメデイアに触れることのない人がダメだとか、人間的に劣っているという意味では決してありません。

使う必要性のない人は別に使わなくていいと思います。

ですから、情報が多い人が偉いと言いたいわけではありません。

 


なのですが…..

ビジネスの世界においては、情報弱者は生きられない

ビジネスの現場では、ここの情報格差により、そもそも情報を持たない人、情報を自分の頭で編集できない人は「議論のテーブルに乗ることすらできない」という事実が生じてしまっているのです。

 

これは、かなり深刻な話だと思います。

 

旧来型の情報収集しかできない人たちを情弱(情報弱者)と言います。

 

閉じられた空間にしか生きられない人たち

情報弱者は、情報流通が民主化されたという世の中の変化が理解できません。

このようなタイプの人は、新聞やテレビのニュースなどの旧来型の情報源に依存します。

さらに自分と同じ価値観、意見の人ばかりを集め、空気読みや同調することばかりに重きを起く傾向にあります。


つまり、物事を多面的な角度でとらえ、自ら編集するできないため、本質に近づくことが難しい人たちのことを指します。

 

そして本質に近づけないということは、薄い情報、上辺の情報がすべてであり、狭い生態系のみに生きる住人であるということを意味しています。


これでは、井の中の蛙であり、情報をしっかり取りながら、思考を整理して発言している人とは、まったく会話、議論が成り立ちません。

 

にもかからわず、「あなたの言っていることは、まったくわからない、おかしい」と声を荒げながら、「俺を否定するのか?」とすぐにキレることになります。

「わからないから、知らないから、キレる」というよりかは、自己肯定感、プライドを誇示するための恐怖心で「とにかくキレる!」ことしかできないというのが悲しい本質だと思います。

 

「キレる」ことで、自分の溜飲を下げ、自己肯定感を維持し、自分の優位性を相手に示すことしかできないのです。


マウンティング型思考もこの一例です。


共通言語がないとコミュニケーションは成り立たない

そもそも、見えている世界がまったく異なる人との会話はまず成り立ちません。

なぜなら共通言語がないからです。

 

そして、情報が足りずにその意味すらわからなければ、ただ”思考停止”するしかありません。

これでは、ディスカッションなど成立せず、一方通行型のバイアス(先入観)だらけのコミュニケーションに終始してしまうのです。


このシチュエーションが会社組織での上司と部下の関係だったらどうなるのでしょうか?

それが、上司側が情報弱者であった場合、その上司は、部下の意見、考えを理解することがまったくできません。

なぜならこのような人種は、過去の自らの成功体験をベースとした古いままの知識、思考、価値観のみで独善的な指示を相手の有無を言わせずに押し付けることしかできないからなのです。


そのため、その相手は理不尽な仕打ちを受け、疲弊します。

これは、旧来型の閉ざされた企業、組織構造上の典型的な事例ではないでしょうか?

 

こういう思考停止型の人とのやり取りは、ストレス源になるだけでなく、自分の成長を止めるドリームキラーですので、接触してはいけません。

 

さて、あなたはどちらの生態系に属していますか?

 

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